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危険にさらされている青少年に対する支援:「青少年の家」(ベトナム、カンボジア)

背景

都市化の悪影響のひとつとして、ストリート・チルドレン(路上で暮らす子ども)や危険にさらされる青少年の増加が挙げられる。犯罪の増加は麻薬密輸の増加や組織犯罪のグローバル化とかかわっており、非行少年たちは安価な労働力として利用され、青少年犯罪の悪化を招いている。このような青少年に関する問題は、複雑に絡み合った貧困の多重原因や都市の暴力、密輸、麻薬など社会問題とのかかわりの中で取り組まねばならない。これまで、子どもが16歳に達すると成人として扱われ、ストリート・チルドレンを対象としたプログラムの対象とならないなど青少年の支援に格差が生じていた。

この事業は、15歳から19歳までの危険にさらされている都会の青少年を健全育成し、人間としての威厳を回復させ、貧困の悪循環を断ち切るため、精神的および教育的支援を行うことを目的としている。カンボジアのバッタンバンとベトナムのホーチミン市に「青年の家」を開設し、対象となる若者たちが社会の一員に復帰できるよう支援する。事業のアプローチは、青少年を「保護」したり「隔離」したりするのではなく、再び社会に受け入れることを促進するものである。

成果

「青年の家」はカンボジアのバッタンバンに開設され、2003年にはストリート・チルドレンや孤児、虐待を受けた子どもなど合計72人の青少年が教育や就労訓練の機会を与えられた。11人が青年の家を「卒業」し、地域に戻った。バッタンバンでは、人身売買や虐待の問題、およびこのような危険から子どもたちを保護する支援ネットワークなどについて、青少年が直面している問題に対する意識を高めるため、3つの地区で 19の地域主導のワークショップが開かれた。ビデオを使った講習会も15ヵ所で開催された。これらのワークショップやビデオ講習会には合計11,509人が参加した。バッタンバン県社会問題・労働・職業訓練・青少年健全育成局(DSALVY)、県児童保護委員会(PCPC)、国連児童基金(UNICEF)の協力により、県レベルのワークショップも開催された。ワークショップでは「危険にさらされている青少年」の定義について検討し、取り組むべき課題を提案した。この課題はPCPCの課題にも取り入れられている。

ベトナムでは4月に「青年の家」が開設され、15人の青少年が生活している。また、青年の家の教諭による路上での活動やネットワーク活動は計48人の青少年を支援している。ホーチミン市友好組織連合(HUFO)はNGO「国境なき子どもたち(KnK)」のアプローチを学ぶためにフィリピンへのスタディ・ツアーを行った。プログラムは、社会から排除されていた青少年たちが人間としての尊厳を回復するのを支援するものである。これはさらに、都市の安全と貧困削減にもつながると期待されている。

協力機関

NGO「国境なき子どもたち(KnK)」、政府機関、地方自治体、地元NGO、国連人間の安全保障基金(日本政府出資)


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