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パキスタン


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パキスタン洪水被災地域における居住復興事業

背景

2010年夏、パキスタンは史上最悪の洪水を経験した。降り続ける豪雨によって引き起こされた洪水はインダス川に沿って拡大し、パキスタン国土の五分の一、日本が二つすっぽり入ってしまうほどの地域が水に浸かった。被害状況調査のために被災地を訪れたUNHABITATのシニアエンジニアたちは、そこに住む人々がこれから先生き延びていくことは難しいだろうと感じた。水も、赤ちゃんに与えるミルクも、トイレもない状態で、人々は途方にくれた。

この洪水で亡くなった人は1,750人と言われている。全国で約1,800万の人々と、約180万戸の家が被災した。

2011年2月、日本政府からの約4,500万ドルの拠出を受け、国連ハビタットは"Pakistan Settlements Flood Recovery Project (PSFR)「パキスタン洪水被災地域における居住復興事業」" というプロジェクトを立ち上げ、合計約3万軒のシェルター建設事業がスタートした。

活動

本プロジェクトは、パンジャブ、シンド、カイバル・パクトゥンクヮ(KPK)、そしてバロチスタン各州の洪水で被害の最もひどかった地域を対象とし、以下の活動を行う。

公衆衛生と安全な水の確保

公衆衛生と安全な水へのアクセスは、コレラのような水系感染症の発生、流行を阻止し、大洪水の被災者たちを感染症から守る。被災地域で衛生に関する大規模意識改革キャンペーンを行い、公衆衛生へのコミュニティの関心を高め、衛生設備に対する取り組みを改善する。トイレ、手動式水汲み上げポンプ、上下水システムなどの衛生設備設置のほか、衛生キットの配給なども行う。

ワンルームシェルター

ワンルームシェルターとは、最大で7人が暮らせる 20㎡の建物である。ドアと窓が1つずつ設置されているシェルターはコアルームと呼ばれるもので、今回提供される基本的なシェルターである。入居者はそれぞれの家計状況に応じて、台所や洗面所など他の部屋を増築することもできる。トイレは外に設置される。パキスタンの各地域で異なる建築様式や入手可能な材料を考慮し、レンガ、泥、日干しレンガ、石材などを利用する、4タイプのシェルターが採用されている。建築様式と材料にもよるが、ワンルームシェルターは1軒につき平均600ドルから1000ドルほどの費用がかかる。

コミュニティ参加型のインフラ復興

コミュニティ参加型の再建事業は、まず損傷、崩壊しているインフラの分布図を作成することから始まる。需要調査に基づくコミュニティ行動計画を立て、再建事業の優先順位が決定される。こうした過程を経て、コミュニティ参加による道路、擁壁、橋、排水溝、井戸、貯水タンクなどの建設を行う。

成果(予定)

シェルター:約30,000戸
トイレ、下水施設の再建:2,000箇所
上水システムの復旧:1,220箇所
井戸、組み上げポンプの修理:1,200箇所
下水システムの復旧:400箇所
水質検査及び衛生キットの配布:すべての対象地区

Development Partners/ Partners

Development Partner: 日本政府
Partner: パキスタン政府(NDMA)


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